近年、大雨による被害が各地で目立っています。地球温暖化にともない、海水温度が上昇している傾向があるといわれています。よって、今後の台風などの際には大雨が降ることが増えていくことが予測されています。
この記事では、『大雨災害対策』についてまとめていきたいと思います。
大雨災害対策の必要性
大雨の対策をしっかりとするためには、まず大雨に備える必要性について知っておくことが大切です。
台風の時など、「いつもよりも多く雨が降る」という印象を受けたことはありませんか?
また、『ゲリラ豪雨』という言葉をよく聞くことが増えた印象はありませんか?
これらは、『地球温暖化』と密接に関わっているのです。

https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/shindan/a_1/glb_warm/glb_warm.htmlより引用
画像は、気象庁が作成した海面水温のグラフです。1890年~2017年の年平均海面水温が表されています。
グラフから海面水温が上昇していることがわかります。100年かけて0.54℃上昇していることになるようです。
海面の水温が上昇することにより、台風の勢力が強まったり、梅雨前線が停滞しやすくなるために、ゲリラ豪雨などの大雨被害が起きやすくなっているのです。
今後も海面水温は上昇していくと予測されますので、今後の大雨の際にも、今まで以上に注意が必要になるため、災害対策は必要なのです。
参考
〇国土交通省気象庁HPより
平成30年 2月15日発表・気象庁地球環境・海洋部「海面水温の長期変化傾向(全球平均)」
https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/shindan/a_1/glb_warm/glb_warm.html
大雨から家や身を守るためには?

https://www.sankei.com/affairs/news/180707/afr1807070021-n1.htmlより引用
大雨から身を守るためには何をしたらいいのでしょうか?ここでは「大雨が降る前」と「降り始めてから」に注目してまとめていきます。
大雨が降る前にできる対策
大雨が降る前には時間的にも余裕があります。
雨が降り始めてから慌てないように、以下のポイントを注意しておきましょう。
- 浸水した場合に備えて、大きな家具や家電製品、食料や衣服を高い場所へ移動しておきましょう
- 警報、避難の呼びかけで早めの避難行動をしましょう。歩行可能な水位の目安はひざ下まで!
- 動きやすい服装で、複数で行動しましょう。(サンダルや長靴は避け、歩きやすい運動靴で移動)
- 地下通路、地下街、地下鉄からは速やかに避難しましょう。家屋の地下部分は水圧でドアが開かなくなる危険性もあります。
- エレベーターは停電の恐れがあるため使わないようにしましょう
- 自分の生活範囲には大雨の際、どのような危険があるのかを知っておきましょう
- ハザードマップで地域の特徴を確認しておきましょう
- 前もってどこに避難するのか、その経路などを決めておきましょう
- ライフラインが止まった場合に備えて非常用の水分と食事を買っておきましょう(※目安としては、たとえ孤立したとしても生きていけるような感覚)
- 保険証やお薬手帳など、必要な場合に備えて準備しておきましょう
- 常備薬がある場合は、手持ちに余裕を持っておきましょう
大雨が降り始めてからできる対策
大雨が降り始めてからできる対策は、以下のものがあります。
- 気象庁が発表する警報や自治体からの放送に気付けるように注意しておきましょう
- 不必要な外出は控えましょう
- 河川や用水路には絶対に近づかない。川の水を見に行くのはやめましょう(※気をつけて行ったにもかかわらず、川へ転落し、流される方が例年いらっしゃいます。)
- 外へ出ることの方が、リスクが大きいと感じた時には、上の階にあがりましょう(垂直避難)
- 垂直避難の際には、家の中でもできるだけ山側ではない部屋に避難するようにしましょう
- 冠水した道路ではマンホールや側溝の蓋が外れ、転落する危険性がある。傘などで地面を探りながら進みましょう
大雨から車を守ろう!
大雨では、家や家族を守ることはもちろん大切ですが、車を守ることも重要です。車を守る際に一番気を付けたいのは、『車の浸水』です。
車の浸水は、標高によって決まります。
土地そのものが低いのかどうかを知ることは自然災害から身を守る上では重要ですが、例え標高が低くない土地であっても浸水することがあります。
自分の地域の中でもさらに高い場所、低い場所があり、その差によって低い場所の車が浸水しやすくなります。
近くに川がある場合、その川よりも車の位置が低いと、川が氾濫した際に車の方へ流れてきてしまいます。
前もって車の位置が浸水するのかどうかを確認し、大雨が降る際にはすみやかに高い位置に移動させるようにしましょう。
大雨ではどのくらい降るのかが予測できない時もありますが、どのくらいの量だとしても基本的には同じような原理で氾濫や浸水は起こり得ます。
前もって準備しておくことで防げることもあるはずですので、ご参考にしていただければと思います。