2019年秋口から我が家では小学校3年生長女の進路として「中学受験」という選択肢が持ち上がり、色々と調べたりしてきましたが、最近になって一つの結論が出たのでご報告しようと思います。
結論から言うと、子供が自発的に「受験したい」と言い、自発的に塾に通って勉強しない限りは中学受験しない、ということになりました。
夫婦で色々と話し合い、子供とも色々と話してみて、実際に親の私が勉強をしてみて、子供にママ塾で勉強させてみた結論なので、「この結論に後悔はないぜ。」と言う心境です(笑)。
詳しい経過を以下に書いていきます。
中学受験する?のこれまでの経緯
秋口から「中学受験」に関する情報をせっせと集め始め、ネットサーフィンで大量の情報収集をし始めました。
特にインターエデュというサイトは匿名で本音(?)と思われるコメントがたくさん投稿されているので参考になりました。
中学受験を当たり前のようにする地域だったら別ですが、わが町の小学校では受験する子が学年で「1人いるかいないか」らしいので、なかなかママ友に聞く勇気もなく、インターネットでの情報は助かりました。
また、11月ごろに馬渕教室の塾説明会(兼冬季講習のための事前学力チェックテスト)に参加しまして、中学受験塾というものを知る一歩を踏み出したのでした。
でも、馬渕の体験冬期講習は大事な予定が入ってしまって、結局参加することはできず。
というか年末はかなりバタバタしていて、ちょっとそれどころじゃない感じでした^^;
その後、インターネットの情報だけでは信頼性が乏しいと思い、図書館とamazonの kindle unlimited で「中学受験」に関する書籍で借りれるものは全て読みました。
※kindle unlimited↓
また、上の2つから手に入らないけど読みたいと思った本は購入。
延べ30冊以上の「中学受験」に関する書籍を読み漁りました。
あとは馬渕教室からもらった中学受験の過去問を見てみる。
さらに四谷大塚の「予習シリーズ」の4教科+計算・漢字とことば、それに関する演習問題集・応用問題集を、4年上に限り一式揃え、テキストの内容も読んでみました。
- どのくらいのレベルの内容を勉強しなければいけないのか?
- どのくらいの量をこなさなきゃいけないのか?
- どれくらいの時間がかかるのか?
- 子供は興味を持つだろうか?
- やりたいことを抑えてこれらの勉強をやり続けることができるかな?
あとは、実際に子供とやってみなきゃわからないなあ。
ということで、実際にママ塾をしてみることにしました。
予習シリーズの使い方を、先輩・中学受験ママパパのブログや本などで確認。
「女の子は文房具が可愛いとやる気がアップする」という情報を入手して、勉強のテンションが上がるように可愛い文房具も用意。
1日分のやることをファイルにまとめておくと、子供も全体の量がわかってやる気が継続するらしいので、campasのプリント整理ファイルも用意。
・・・
私自身が予習シリーズを熟読してどうやって教えたら良いか予習。
そして、長女には「ママ塾を考えています。ちょっとやってみない?」と事前に告知しておきました。
満を持して、(結果的に)4日間の予習シリーズ@ママ塾を開催したのでした。
中学受験@ママ塾を4日間してみた
1日目:理科 第1回目
昆虫。
長女が好きな単元から始めようと思ったので、理科から始めてみることにしました。
特に昆虫は好きなので、前のめりで勉強できました。
机でテキストを開いてやると「いきなり感」が出ると思ったので、ソファで読み聞かせをするように、予習シリーズの第一回のページを一緒に全部読む。
最後の「要点チェック」ページは、クイズ形式で。
弟妹の二人も興味深く参加、ソファに4人が団子状態。
2日目:算数 第1回目
掛け算と割り算。
長女、割り算の筆算は学校で習っていないため、ママ塾でゼロから教える。
これもソファに座って堅苦しくならないように。
筆算の解き方動画もyoutubeで探してきて、見せる。
一緒に演習問題を数問解く。
30分経過した頃、ママと遊びたい長男が、うろちょろしてて「いつまでそれやるの?」と茶々を入れてくる。
長女、はじめての単元で負荷がかかったのか、最後はソファでぐで〜っとなりながら40分ほどでママ塾は終了。
その夜にもう一度、割り算の筆算を3問解かせる。
「エビングハウスの忘却曲線」が頭にあるので、前日にやった理科について「もう一度復習させなきゃいけない」と思いつつ、どのように復習させたらいいか悩む。
そもそもママ塾を開催できるのも時間的にギリギリな状態で、1日が終わる。
学校からの宿題もやっと終わってくつろげる〜って時に「プリントやれ」と言ったら、長女はいやがるだろうな〜・・・
復習をする時間がないな・・・と遠い目になる。
3日目:国語 第一回目
文章の読み方+読解問題、など。
一緒に「文章の読み方」についてテキストを一緒に読み、そのあとにある読解問題は文章のみ、私が音読。
音読していく中で、わからない言葉があれば線を引き国語辞典で調べる。
そのあともう一度、長女が音読。
最後に、読解ではない国語辞典の使い方に関する演習問題をちょこっとやる。
この日もソファに4人が団子状態。
次女が「私も読みたい」「狭くて入れない」と言って拗ねてグズる、面白くないのでちょっかいかけて邪魔しようとする^^;
「エビングハウスの忘却曲線」が頭にあるので、前日にやった算数の割り算の筆算をやらせたいけど、時間がない。
学校の宿題が終わったら、「やったー!」となって読書に没頭する長女を尻目に、どうやってやらせるか悩む。
「好きな読書をやめさせてまで、今、割り算の筆算を勉強させる意味とは・・・?」と、心が揺れる。
ママ塾はおろか中学受験の勉強すら、時間的に入り込む余地なし、だなあー。(遠い目)
4日目:理科 第二回目
光と反射など。
まずは、光の反射についてイメージがわくNHK番組「大科学実験」を見せる。
※ウェブサイト若しくはスマホ・タブレット対応のアプリで「NHK for School」というのがあって、そこからNHK教育番組をオンデマンド&無料で見ることができます。
長女「この番組全然面白くない」と言い始める。
昆虫は好きだから前のめりだったけど、光の反射は興味なしの模様。
番組10分を見せるだけでも、どんどん時間は経っていく・・・!
長女は今、図書館で借りれる集英社みらい文庫「絶叫学級」や「絶望鬼ごっこ」にハマってるので、宿題が終わったらもう本を読みたいモードになってしまうのです。
「今日の分のママ塾プリントがあるんだけど...」と恐る恐る聞いてみるも、「私は本が好きだから、本が読みたい。」と一蹴される・・・。
そりゃ、そーだよね。
4日間やってみて「こりゃ、無理かも」となりました
4日にして、早くも私はピリピリとし始めておりました。
勉強法は一応私も考えを持っていて、「とにかくこまめに復習しないと忘れる」ということが常に頭にあります。
隙間時間でいいから、勉強する。これが大事だと。
だから、勉強してインプットしただけじゃダメで、「復習させなきゃ」ってなるんです。
これは、多分塾に行かせても同じ思いになるかと。
高いお金払って時間かけて塾に行っておいて、宿題も復習もろくにやらないようだったら、「意味ないでしょ!」って言っちゃいそう。
というか、それ以前に、4日間やらせてみて改めて身に染みてわかったことがあった。
時間がない!!
長女、時間ないのです。
学校から帰ってきて、夕方。
習い事はバレエとそろばん。
「バレエもそろばんも辞めたくない」と言っているし、もし譲歩して「どちらかを辞めて塾」の流れになったとしても時間がない。
学校の宿題が多い。
読書などやりたいこともある、意思もある。8歳にして、主義主張は強い。(もうすぐ9歳)
「中学受験?なにそれ?」とよくわかっていないような子供に、「あなたの将来のためだから」と無理やり塾に行かせる・勉強させる信念が、私にはありません(;v;)
そもそも、「中学受験はした方が有利なこともあるけど、絶対ではない」という結論に至った経緯があります。
参考記事:中学受験する?しない?を考えるときの23のポイント
親が「絶対中学受験だー!!」となっていない以上、強く言う事は出来ないし、本人が「やりたい」と思えることじゃないと、無理やりやらせたとしても長女との信頼関係が壊れそうで怖い。
私もピリピリしてしまうと、夫もご機嫌を損ねそうだ。
おまけに下の弟妹も、ママがピリピリしてお姉ちゃんに集中していたら精神衛生上良くなさそうだ。
特に長男は今、小学校入学の不安で悪夢を見るほどである。(この話はまた後日に書こうと思っています)
つまり、いま長女の中学受験を強行すると、家庭が崩壊する。
ちょっと大袈裟かもしれませんが、こう言う結論になりました(笑)。
ただ、中学受験の4年生の勉強内容はとても良い内容だなあと思ったので、「基礎問題は長期休暇に時間があればやらせても良いかも」と思っています。
勉強する内容は良いのに・・・中学受験の良くないところは、短い時間にハイペースで進む事、スケジュール感、なのかもしれません。
「中学受験しない」で終わりじゃなくて...
今後の我が家の子供達への働きかけとして、「中学受験しない」というだけで終わりにしてはいけない、とも思いました。
かたや、一生懸命努力して勉強しているお子さんがいる。
「中学受験しないから」とのんびりしている場合じゃないな、とも思ったのです。
中学受験しないならしないで、何か別の「良いこと」を与えてあげることはできないかな〜って夫婦で話してみました。
引っ越しする
夫が1年前に転職しまして、ちょうどその頃から我が家の引越しの話が浮上しています。
職場が変わったことによる通勤の面もあるし、今の住まいが手狭すぎるので、「いっそのことピョーンと引っ越ししちゃおうか?」ってなっているのです。
関西といえば、小学校のクラスの半数が中学受験をする地域もあれば、クラスのほとんどが公立一直線の"公立主義"の地域もあります。
そして学級崩壊をしている公立小・中学校もあれば、良い雰囲気で学力が高い公立小・中学校もあるし、ICTを導入しようとしている公立学校もある。
私たちは、「地域を選べる」と言うタイミングに居ます。
これをチャンスとして、引っ越ししても良いかな、と考えています。
もちろん長女も入れた家族会議の上で、話し合っていこうと。
学力ではない面=非認知能力を意識する
ボーグ重子さんの著書に、こんな事が書いてありました。
1990年代ごろまでのアメリカには、まるで今の日本のような 「学力偏重」主義がはびこっていました。そこで上がってきたのは、採用企業側からの「名門大からの新卒者が皆、同じ顔をしているぞ!言うことも同じでまるでマニュアル通りだ。個性的で、人間的魅力に満ちた若者はこの国にいないのか」〜中略〜と言った、悲鳴にも近い声でした。
つまり、今日本に起きている問題が、アメリカでは少し前に起きていたことになります。そこでアメリカの教育界は、学力への偏重をバッサリと切り捨て、「非認知能力」を育てるシステムへと大きく舵を切ることになりました。
ー「非認知能力」の育て方〜心の強い幸せな子になる0〜10歳の家庭教育〜 ボーグ重子(著)
「非認知能力」について
「正解のない問題に、自分らしく立ち向かって解決していく力」です。それには主体性、柔軟性、想像力、自制心、自己肯定感、自信、回復力、やり抜く力、社会性、協働力や共感力などなどが求められます。〜中略〜これらを総合して「非認知力」と読んでいますが、今やアメリカで最も重視されている子どもの能力は「学力」ではなく、人間としての基本的な力、つまりこの「非認知能力」なのです。
ー「非認知能力」の育て方〜心の強い幸せな子になる0〜10歳の家庭教育〜 ボーグ重子(著)
私は知識も大事だと思っているので勉強が必要ないとは全く思いませんが、家庭でできることとして、学校の基礎的な学習と合わせて「非認知能力」を伸ばすことを意識すべきだと考えています。
著書では、非認知能力を高めるには以下の方法が良いと書かれていました。
- ルールを作る(自立心と自制心を伸ばす)
- 対話する(親子の対話、他の大人との対話)
- 遊ぶ
- 子供を受け入れる(自己肯定感を育む)
- 「好き」を見つける(←ボーグ重子さんの言う「パッション!」ですね)
これ以外にも色々あると思います、「非認知能力を高める」系の本は今たくさん出ているので、色々また情報漁ってみようかと思います。
そしてこれに加えて、たくさんの「経験」をさせる、というのを我が家では加えたいと思います。
体験があって、初めて知る・話すことができると思うからです。
【思考力を身につけるには】
たくさんの「経験」をする→「語彙」「情報」「知識」→「頭の中で整理」→「対話」するhttps://t.co/5sBLYBLagD— フクちゃん@小学生の家庭学習 (@tablet_zemi) February 14, 2020
ちゅーことで、我が家では「中学受験」のことは一旦忘れます。
ああ、もう「中学受験」お腹いっぱい。
追記〜
今回思ったのですが、やっぱりタブレット学習はすごい。
テキストのアナログ勉強は色々ハードだなと思いました。
効率よく勉強するならやっぱり最新技術を利用した方がお得です。
我が家で姉弟が利用中のスマイルゼミ 。
忙しい小学生の家庭学習として、我が家では本当に助かっていると、改めて感じました^^;
参考記事:スマイルゼミが2020年4月からグレードアップ!全国学力診断テストが始まるよ